フィリピンの方から多いご依頼の一つに連れ子の呼び寄せというものがあります。

日本人と結婚する前の未婚時に出産した子供を呼び寄せる事が多く、日本で身分的なビザである「日本人の配偶者等」「永住者」等を持っている親の未成年の実子には定住者というビザが与えられます。

しかし、小学校に上がる前の幼いころは、フィリピンで育てることが多く、そのまま小学校へと進み、多くの母親が10歳以上になってから日本に呼ぼうとしています。

事情は様々ですが、手のかかる幼い子供の面倒を見ながら仕事の両立が難しいというお話が多いです。

しかし、入管側からすると、母親が最も必要である時期に別居している事が信じがたい=本当の子供ではないのではないか?という印象になってしまいます。

実際に、出生証明書に疑義のあるものも多く、その間違いを指摘されて不許可となり、何度も申請している方が後を絶ちません。

そうこうしているうちに、子供が15、16歳となり、どんどんビザが取りづらくなっていくのです。

連れ子のビザ「定住者」は未成年の実子に与えられるビザです。

従って、未成年でなくなると、連れ子としての定住者ビザはもらえません。

フィリピンでの成人年齢は18歳。日本では現時点で20歳です。

2つの国で成人年齢が違うことも複雑さを増しますし、総合判断ですが、基本的に18歳以上ではビザが大変取りづらいです。

私の担当したケースで20歳の方の定住者取得がありましたが、入管側から多くの質問、証明書類を求められ、1年かけてようやく認められました。一筋縄ではいきません。

私が考えるベストな方法は、母親である外国人が日本でビザを得たらすぐに子供も呼び寄せる(定住者ビザを取る)その後、大変であれば子供は母国に帰国するという方法です。

この方法であれば、一度実子であると認められているので、少し成長した後でも実の子供であることは疑われません。

もし、成人してしまった場合には、留学ビザや就労ビザの取得を目指すしかありません。

将来のことまで考えて計画を立てることが必要ですね。